この世からなくなって欲しいもの、ベスト3。
蚊・カメムシ・そしてPMS。
そうよ、PMSよ。
毎月くる忌々しいヤツめ!
この時期になると自分が嫌になる。
下っ腹が出るし、脚はむくんで、常にイライラ。
もう服も靴下も全部脱ぎ捨てて、ベッドに寝転んでイヤイヤしてたい!
PMSはイヤイヤ繁忙期。
今日は「滅ぼせ☆PMS」と掲げ、テーマに取り上げたいと思います。
PMSとはなにか、症状やメカニズムを知り、その上での対策について科学的に紹介。
PMSだから文章はより砕けていっちゃうぞ。だってPMSだもんっ!!(感情のまま)
超基本!PMSとはなんぞや
そもそもPMSとはなんぞや。
PMS、和名でいう月経前症候群は、月経の3日~10日前に現れる身体的・精神的な症状。
ルナルナの調査によると、なんと94.5%の女性が経験しているとのこと!
20代後半から40代前半にかけてがピークとなり、閉経と共に終わる。更年期に入ると閉経に向けてホルモンの変動がさらに激しくなるので、症状が悪化するケースもあり。いやん。
\一口メモ/PMSの症状が落ち着くのはいつ?
日本産科婦人科学会用語解説集によれば、PMS は「月経前 3~10 日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経発来とともに減退ないし消失するもの」とあるけど、実際には月経がきてもしばらく続く人も。最近では、ACOG(AmericanCollege of Obstetricians and Gynecologists)のPractice Bulletin 診断基準では「月経開始後 4 日以内に軽快し,12 日目まで再発しない」とあるので、こちらを採用する場合も多いとのこと。
まぁ、確かにな。
PMSの主な症状
〖あなたの症状はどこから?〗
「私は脚のむくみとイライラから。」「私は頭痛!」
と言ったように、PMSの症状や程度は個人によって大きく異なります。よって女性同士でもなかなか理解に差が生じるようで。
どんな症状が出るか見てみましょ。
PMSの症状は大きく分けて、身体的症状と精神的症状に分けられます。
身体的症状
- 腹痛や腰痛:子宮の収縮により痛みが発生
- 胸の張りや痛み:ホルモンの変動により、乳房が敏感になり、痛みが出ることも
- 頭痛:ホルモンバランスの乱れにより、偏頭痛発症
- むくみ:体内の水分バランスが変わるため、むくみや体重増加を感じることも。 ─…慌てるな、太ったわけじゃない。
- 疲労感:心身を緊張状態にする交感神経が優位となって、心身をリラックスさせる副交感神経の働きが弱まり、エネルギーが減少する
精神的症状(PMDD)
- イライラや感情の起伏:些細なことで怒りっぽくなる、気分が急に落ち込む
- 不安や抑うつ感:普段よりも気分が沈みやすく、不安を感じやすい
- 集中力の低下:思考がまとまりにくく、仕事や学業への集中力が低下する
- 睡眠障害:眠れなくなったり、逆に過剰に眠くなる
\もっと詳しく!/PMDDについて
PMSのなかでも、特に精神的な症状が非常に強く出て、気分の悪化が著しく、通常の日常生活を送るのが困難になった状態のことを、PMDD(月経前不快気分障害・月経前不機嫌性障害)と言います。
例えば、今まで穏やかだった彼女が人が変わったように攻撃的になったり、かといえば、他愛もないCMを見て号泣していたり。人によっては二重人格を疑われる方もいるとか。
PMDDはPMSと同じく、月経が始まると落ち着くため、あとから「なぜあんなことを言ってしまったのだろう」「どうしてあんなことをしてしまったのだろう」と後悔や自責の念にかられて、自己嫌悪に陥るのはよくあるケース。
ひどい時には、自己卑下や自己否定から自殺未遂を図ったり、命に関わる行為に及ぶこともある。PMDDは決して軽視できません…!
PMS(PMDD)が引き起こす体の変化のメカニズム
2つのホルモンの影響
PMSはホルモンバランスが変動することで起こります。変動するのは、「エストロゲン」と「プロゲステロン」という2つの女性ホルモン!
- エストロゲン:
エストロゲンは、俗に言う代表的な女性ホルモン。女性らしい体の発達や月経周期の調整に関与しています。月経周期を正常に保つためにも重要で、特に排卵前に多く分泌され、子宮内膜(子宮の内側の層)を厚くして、妊娠ができる状態を整えます。
エストロゲンは排卵後に急激に減少し、その影響で気分が不安定になりやすく、さらにセロトニン(「幸福ホルモン」)の量を減らしてしまうので、不安や抑うつ感を引き起こします。
ええぃっ こんな時くらいセロトニンは置いていけー! - プロゲステロン:排卵後に増加し、体を妊娠に備えるためのホルモン。
受精卵が着床しやすくしたり、
妊娠が成立した場合、免疫系が妊娠を拒絶しないように働きます。このホルモンも過剰に増えると、食欲増加、乳房の張り、眠気や疲労感、そして体が水分を保持しやすくなるため、顔や手足がむくみやすくなります。
うーん、着床に向けた準備を急ピッチでしてるわけね。
<PMDDの場合>ホルモン値が下がって、抗不安作用が働く
PMDD 患者は健常者より黄体期になるとアロプレグナノロンというホルモンの値が低い。これはGABA作動性の神経ステロイドであり,抗不安作用が認められている。要は、気分の不安定さや不安感を抱きやすくなり、睡眠の質が低下してしまう。
じゃぁ、どうすればいい?PMSを軽減する対処法
以上でPMS及びPMDDのメカニズムをお分かりいただけたと思います。
特に直接影響する2つのホルモンは、いち生物としてしょうがない症状。
仕方なしに受け入れてやろ…う…
本当はPMSを失くす方法を知りたかったけど、卵巣がある限り続くらしいので、諦めます。
代わりに軽減する方法を、調べました。
PMSの症状が強い方におすすめの対処法:食事
栄養学に詳しい、食育インストラクター 兼 看護師の さわこさん に話を聞いてみました!
■大豆タンパク、ビタミン、ミネラル、食物繊維を意識した食事を!
「PMS、特にメンタル不調が強い原因としては、女性ホルモンの乱れが1番なのですが、血液循環(血液の流れ)が大きく変わる時期であることも原因と考えられています。月経は排卵期から子宮が肥厚しはじめ、血管が収縮したり、血液循環が下腹部に集中するなど、様々な変化がおきます。
なので、PMS対策の基本は、普段のお食事で7大栄養素を意識する事がオススメです!
特にタンパク質は「大豆タンパク」を毎日摂ることが大事になります。
実は「大豆タンパク」の分子構造は女性ホルモンと似ているため、ホルモンバランスの強い味方になります。女性ホルモンの加齢による減少や、生理や更年期でバランスが崩れる所をサポートしてくれますよ。
また、「ビタミン」「ミネラル」「食物繊維」は生理周期を整えたり、デトックス効果があります。
中でも「ビタミンE」は血管拡張作用があり、「ミネラル」は血液循環を整える作用、「食物繊維」は血液循環にも有効です。
■メンタル不調な方にオススメな飲み物
メンタルに強く症状が出てしまう方は、循環(血の流れ)が良くなるような「暖かい飲み物」をおすすめします!
私のおすすめは…
「はちみつジンジャーティー」「カモミールティー」「甘酒豆乳」
「はちみつジンジャー」はしょうがチューブとはちみつで簡単につくれます。
「カモミール」ティーは心を落ち着けるハーブとして有名です。同じ効果が見られるハーブとして、ラベンダーやオレンジピールなども有名です。自分がいい香りだなぁと感じるもので試してみてくださいね。
↑この2つは寝る前にリラックスしながら飲むと、さらに効果が上がります。
「甘酒豆乳」もシンプルに甘酒と豆乳を1対1で割るだけです!
甘酒は飲む点滴と言われるほど栄養価がたかく、少し体調の悪い時にもおすすめです。
豆乳は大豆タンパクなので、女性(特に生理中の方)にぴったり!」
ふむふむふむ…女性ホルモンには豆腐!というイメージはあったけど、大豆タンパクの分子構造が女性ホルモンと似ているのは知らなかったな‥‥納得!!
さわこさん曰く、PMSを悪化させてしまう食材もあるだとか。
それは「アルコール」と「カフェイン」!
×アルコール:月経前に飲酒をすると低血糖状態に拍車がかかり、PMSの症状が悪化することがある
×カフェイン:コーヒー、紅茶、チョコレートなどに含まれるカフェインの過剰摂取は神経を刺激し、イライラや緊張感を高める原因となる
なんてこった、毎晩飲んでた…PMSの苛立ちを解消するために飲んでたのに、むしろ逆効果。
聞いておいてよかった…
口に入れた物で体は出来ている…有難さを感じながら今後食事ができる予感!
PMSの症状が強い方におすすめの対処法:適度に運動すること
- 有酸素運動:ランニングやヨガなどの軽い運動は、エンドルフィン(「幸せホルモン」)の分泌を促進し、気分を安定させます。また、血行を促進し、むくみの軽減にも役立ちます。
いいね!むくんで体が重くてしんどいけどね!!体に重りを付けて筋トレする感覚で取り組めるかも。キツっ!!
PMSの症状が強い方におすすめの対処法:リラックスすること
- 瞑想や深呼吸:リラクゼーションの技法は、ストレスを軽減し、感情のコントロールに役立ちます。
- 温かいお風呂:筋肉の緊張を緩和してリラックス効果も得られる。アロマを数滴垂らすと、幸福感も得られるかも!ラベンダーやオレンジスイート、サンダルウッド、フランキンセンスが一般的に人気。副交感神経が優位に立ちます♪
\リラックス効果のあるアロマ精油/
■ラベンダー
普段使いにベストな値段!オレンジスイートと合わせると、さらに幸福度アップ!
■オレンジスイート
心地よい爽やかな香りが特徴で、刺激性も低く、作用が穏やかなので妊娠中の方やお子さんにも◎!
■サンダルウッド(白檀)
言わずもがなの白檀様。世界で最も古い香料の1つで、ベルベットのように滑らかで、クリーミーな、温かみのある香りが特徴です。
■フランキンセンス
スパイシーで奥深いウッディ調の香りは、イライラなど心の乱れを静め、呼吸を深くしてゆったりした気分へもたらしてくれます。別名「若返りのオイル」とも。
PMSの症状が強い方におすすめの対処法:ホルモン治療や薬物療法
- 低用量ピル:ホルモンバランスを整えることで、PMSの症状を軽減する効果があります。
最近は、卵胞ホルモン薬の「エチニルエストラジオール」と黄体ホルモン薬の「ドロスピレノン」が配合された新しいタイプの低用量ピルが、PMDDの症状をより軽減し、生活の質も改善するとの報告があり、頻繁に使用されています。 - 【対PMDDのみ】抗うつ薬:PMDDを抱える場合に使用されることがあります。
- 【対PMDDのみ】漢方:漢方薬の有効性も報告されています。漢方薬はその人の根本的な「体質」に働きかけることができ、副作用も少ないため、産婦人科の領域で使用される機会がよくあります。
▼主に以下の漢方を用いるケースが多い
抑肝散、加味帰脾湯、加味逍遥散、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、抑肝散加陳皮半夏、桃核承気湯
私は命の母ホワイトでもだいぶ気持ちが楽になった!常備薬。
PMS期間中、周りにどう接してもらえると嬉しい?
PMSの期間中に、どんな風に接してもらえたら嬉しいか。
まず一番前提として大事なのは、「生理前に対する理解」!
生理前の女性はどんな変化が起きるのか、どれだけしんどいのか、個人差があることを含めて理解してもらう必要があります。
その上で、どういう風に接してもらえたら嬉しいか。
人気女性雑誌のCanCamや、生理用品も扱っているエリエールが独自でアンケートを行いました。
尖ったナイフのような時期の女子への正しい気遣いはこれだ!
優しく接して、だけど…そっとしておいてください
気を遣われすぎるのも、女性にとっては結構な負担。正直、「生理前だから」と自分で言うのと他人に指摘されるのでは大きくストレスが変わりますよね。そのくらい繊細。
そんな状態でどう接したらいいか、というと、「風邪と同じ感覚でOK!」
「調子が悪そうだけど、大丈夫?」くらいの理解と思いやりがあれば、殺伐とした心に火が灯る。
この記事を始めから読んでくれていた方ならわかると思いますが、
辛いのはハートだけじゃないの…体もしんどいの…!
否応なしに脚がむくんだり、腹痛が生じるの…!
なので行動でも優しさを見せてくれたら嬉しいです。
具体的には…
・我が子の世話をする➡一人きりになれる時間を作ってくれたらベスト。
・洗濯や夕飯の皿洗いとか立ち仕事を手伝ってほしい➡生理痛がひどく体を動かすのが苦痛なの…
・アクティブな活動を控えて、家でゆっくりし、基本的にそっとしておいて欲しい。➡イライラして傷つけるのを避けるため、あまり関わらなくて良い映画鑑賞とか最高。「今日は出かけないで家でアマプラでも観ようよ」と、自分がそうしたいかのように誘えたら上級者。
生理前から彼女の体の中は、イチ生物として重要な役目を果たすために忙しく動いています…だからしんどいの。しんどすぎて自殺を選んじゃう人もいる程なの、命かけて乗り越えてるの…
生理が始まってしばらくすれば、彼女やパートナーのイライラも落ち着きますからね!
それまでどうか体が疲れないようにサポートしつつ、そっとしておいてください…
まとめ
女性はな、毎月試されているんだよ。
一生のうち、生理が来る回数は平均約450回。
そしたらPMSの症状も450回訪れてる可能性もあるんだよ…しかもたまに症状が違ったり、生活環境によっては悪化してしまうことも。
ここで鍛えられたストレス耐性が、後の育児にも役立つんだろうなぁとは思うけど、理不尽な苛立ち。
できれば誰も傷つけたくない。
まぁいち生物として、子孫を残す役目を全うするために必要な月経だからさ、失くせないのはしょうがない。ならばできる限り、症状を減らしていこう。
そのために、「大豆タンパク」や「食物繊維」などを多く摂取し、適度な運動とリラクゼーション。
あまりにも酷ければ医療的なサポートを活用していきましょ。
兎にも角にも、月経前に感情を制御できなくなり、暴力的になったり、うつ状態になるのは、自分の意志ではコントロールできないホルモンの波に翻弄されているだけ。本人に罪はないことは覚えて欲しい。
そしてPMSへの理解が広まって欲しい。
以上で今回の配信は終わります!
最後までありがとうございましたー!!
■\ご協力くださった方の紹介/
▼さわこさんの詳細はこちらのリンクへ!
https://note.com/tailor_made_diet/
■参考文献:
・https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspog/22/3/22_258/_pdf
・Cancam.jp https://cancam.jp/archives/208448
・エリエールElisクリニック https://www.elleair.jp/elis/elis_clinic/survey/
・https://www.ayumiclinic.com/column/0502-2.html#:~:text=%E8%82%9D%E8%87%93%E3%81%AF%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E7%89%A9%E8%B3%AA,%E9%A3%B2%E9%85%92%E3%81%AF%E3%81%BB%E3%81%A9%E3%81%BB%E3%81%A9%E3%81%AB%E3%81%97%E3%82%88%E3%81%86%E3%80%82
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