あなたはお子様に触れていますか?
日常的にハグしたり頭を撫でて愛を伝えていますか?
お子様がまだ赤ちゃんの場合は日常的に触れますが、海外と違って身体的に接触する文化のない日本人は子どもが成長するにつれて、触れる機会は減少していきます。
しかし子どもは何歳になっても親に触れられるのは嬉しいもの。時には恥じらいを見せる時もあるかもしれませんが、その恥じらいの中にも「安らぎ」があることを見逃してはいけません。
今回はなぜ子どもにとって「身体的な触れ合いが大切」なのか、その必要性と効果についてお話します。
子どもとの触れ合いがもたらす4つの効果
1つ目めは自尊心が高くなること。脳科学評論家の澤口俊之氏によれば、「親からよくハグをされた子どもは、自尊心が高く心が強くなる」とのことです。ハグをすることでどんな自分も受け入れてくれる安心感を感じ、強い心を持てるようになります。
2つ目は、癒し効果です。
ハグをはじめとした身体的な接触をすると「オキシトシン(愛情ホルモン)」や「セロトニン(幸せホルモン)」が分泌され、疲れた心を癒します。子どもの寝顔を見たり、子どもからハグされて愛情を受け取ると、幸せな気持ちに満たされますよね、あの状態こそホルモンが分泌されている状態です。
また他にもサイトカインという生理活性物質が産生され免疫系を活性化(3つ目)させたり、背中や手を撫でるだけで不安や抑うつが低下する(4つ目)こともわかっています。
もちろん、ただ触れば効果があるだけでなく、愛情をもって優しく触れることで、よりその効果は発揮されます。
身体的触れ合いに慣れる方法
「子どもに触れる効果や重要性はわかったけど、どうやって触れたらいいかわからない。」
この悩みを持つ保護者の特徴として、「自分の幼少期に両親にハグされたり撫でられた経験がない、もしくは覚えていない」ということが挙げられます。
そんな人にすすめたいのはまず、「自分自身の体に触れる事」です。
自分自身に触れるだけでも自身の心のケアにも繋がり、また、手から伝わる肌の温かみや柔らかさを覚えていくので、人に触れることに抵抗感を抱かなくなります。
【How to】
①自分の指や手を片手ずつ揉む
②両手で手首から肩まで優しく揉む
③軽く自分自身を抱きしめる
④肩から首をマッサージする
⑤頭皮マッサージをして頭を撫でる
⑥「OK、私は子どもに触れられる」と口にする
最初は一日一回取り組み、慣れてきたら、一日に数回…と増やしてみてください。
続けていくと、人肌に触れる安心感を覚え、お子様との触れ合いも自然と求め、取り組むことができます。
まとめ
2018年アサヒ飲料株式会社がハグの実態について調べてみたところ、「子どもにハグをしている」親が65.9%、「子どもにハグをしていない」親が34.1%という結果となり、世の中では約7割の親が子どもへハグをしていることがわかりました。昔と比べて子どもを抱きしめる習慣が定着してきたとはいえ、まだ3割以上の方がハグをしていない現状もあります。ハグは子どもが親からの愛情を一番簡単に、かつ沢山受け取れる方法と言われるほど、子どもにとっては幸せに直結する行動です。是非子どもが帰宅した時や求めてきた時に優しくぎゅっと迎え入れてあげてください。