いつから我が子に性教育するか。
親としては悩ましい問題です。
一般的には小学生中学年くらいでだけど、日本は実際遅れてるって言われてるし、10代以下でも犯罪に巻き込まれるケースが多い。
特に女の子の場合、触れられたら嫌な場所を覚えておくことや、しっかり「イヤ」と言える力を身につけてもらいたいですよね。
だけど、どうやって教えたらいいんだろう。
この記事は、そんな悩みを抱えるあなたに向けて、家庭でできる性教育の具体的な方法を紹介していきます。子どものプライベートゾーンの理解や、子どもが安心して相談できる関係づくりのコツがわかりまりますよ!
今日から自然な日常の中で性教育を始めるヒントをつかめるハズ!
お家での性教育は「いつから」始める?
性教育は「思春期になったら」と考える人も多いですが、それは日本の場合。海外(ヨーロッパ圏やアジア圏など)では幼児期から教えているところが一般的です。
そもそも性教育とは「命の大切さ」や「自分の体を大切にすること」を伝えることであり、決して特別いやらしい話ではありません。日常の中で周囲の人達と気持ちいい関係を結んでいけるように学んでいき、少しずつ積み重ねていくものです。
たとえば、海外では、幼児期には「プライベートゾーン」について伝え、誰にも触られたくない部分があることを教えます。小学生になる頃には、「嫌なことは嫌と言っていい」という自己主張の練習を通して、心と体の境界線を育てます。
つまり、性教育のスタートは「何歳から話すか」ではなく、成長と共にどう関わっていくか。親が自然に体や気持ちを尊重する会話を重ねることで、子どもは「自分を守る力」を少しずつ身につけていくのです。
今回はまず、性被害者にならないために必要な「プライベートゾーンの知識」と、「Noと言える勇気の獲得」について紹介していきます。
年齢別:女の子の親が伝えたい「プライベートゾーン」の教え方
プライベートゾーンの教え方は、年齢に合わせて「体の理解 → 自己主張 → 自尊と自立」と少しずつステップアップしていくことが大切です。
3〜5歳:体の名前を正しく伝える時期
この時期の子どもは「自己認識(ボディイメージ)」が発達し、自分の体の部位や感覚を区別して理解し始めます。
ここで「水着で隠れる部分はプライベートゾーン」と教えることで、「自分の体は自分のもの」という身体的境界線の感覚が芽生えます。
この段階で水着で隠れた場所は恥ずかしい場所として扱うと、体への否定感が強まり、自己肯定感が下がることがあります。
だからこそ、「大切だから見せない」「守る場所なんだ」と肯定的な言葉で伝えることが大切です。
6〜8歳:「イヤ」と言う練習をする時期
この年齢になると、社会性が発達し、「相手の気持ちを考える力(共感性)」が高まります。
一方で、「相手を傷つけたくない」という思いやりから、NOと言いづらくなる時期でもあります。
そのため、「嫌なときは嫌って言っていい」「自分の気持ちは大事」と練習することが、
自他の境界を守るトレーニングになります。
親が「NO」と言う姿を見せたり、遊びの中でロールプレイするのも効果的です。
9〜12歳:「自分の心と体の変化」を理解する時期
思春期に入ると、ホルモンの影響で身体的にも心理的にも自立が進みます。
「なんで体が変わるの?」という疑問を持ちながら、心の中では「自分の世界を持ちたい」という意識も強まります。
この時期に「あなたの体はあなたのもの」「話したいときはいつでも聞くね」と親が安心できる対話の土台をつくっておくことが、後の性的トラブルや孤立感を防ぐ大きな支えになります。
「イヤ」と言える力を育てるために親ができること
「イヤ」と言える力は、子どもが自分を守るために欠かせないスキルです。
特に日本の子どもは「我慢がえらい」と教えられやすく、嫌なことを拒否する経験が少ない傾向があります。そんなことないよ!!自分を殺す我慢こそが毒だよ!!
そこで、まず大切なのは、親が日常の中で「イヤ」と言っても受け止めてもらえる安心感をつくることです。
たとえば、子どもが「今は抱っこイヤ」と言ったときに無理強いせず、「そうか、イヤなんだね」と受け止める。この小さな積み重ねが、「自分の気持ちは尊重される」という感覚を育てます。
また、親自身も「疲れたから今は休むね」と正直に伝える姿を見せることで、断ること=悪いことではないと学びます。「NO」と言える力は、親子の信頼の中でこそ育つのです!
お風呂は何歳まで一緒に入れる?
お風呂は特に、子どもが「自分の体の境界線」を感じやすい絶好のタイミング!
たとえば、お風呂では「体をきれいにすることは自分を大切にすること」と伝えつつ、自分のプライベートゾーンは自分で洗うように教えていきましょう。
そこで、「何歳まで子どもとお風呂に入っていいの?」という質問になりますが、日本では体つきが変わり始める10歳頃が一般的です。ただし、世界基準で見ると、有罪判決が下る可能性があります!
ヨーロッパやアメリカでは、風呂場はプライバシーが強く保たれるべき場所だと考えられており、たとえ親子であっても一緒に入浴することは非常識な行為。特に父親と娘の場合は、性的虐待が強く疑われることになります。なので、海外では大体5歳頃までには別々に入る例が多いそうです。
家で使える性教育の絵本・教材ガイド
「Kiko and the Hand(キコ アンド ザ ハンド)」
海外ではプライベートゾーンについて教える時、子ども向けアニメ「Kiko and the Hand」などが代表的です。これは欧州議会が作成したもので、親が子どもに、他人が触ってはいけない場所はどこか、触られた時にどう反応すべきか、どこに助けを求めればよいかを説明するのに役立てることができます。
「Body Safety Rules(ボディ セーフティ ルール)」
こちらはおもにオーストラリアで使われている政府公認の性教育の基本ルールです。教育現場や家庭で広く使われており、日本でも保育園や家庭でポスター化して目に入る場所に貼る例も多いです。お子さんと定期的に声に出して復唱してみてもいいかもしれませんね!

Body Safety Rules(直訳)
1. 私には身体の境界がある
2. 私の体は私の体であり、それは私のものです!
3. 早期の警告サイン
4. プライベートパーツ
5. 秘密にしなくていい
1.私には身体の境界がある
私の身体の境界とは、私の身体を取り囲む「目に見えない空間」のことです。
誰も、私の許可や同意なしにこの境界の中へ入ることはできません。
著者ジェイニーン・サンダースは言います。「同意」はとても大切な言葉です。
それは、「何かをしてもいいか」「してはいけないか」を相手に尋ねることを意味します。
つまり、同意とは、ある人が許可を求め、もう一方の人が喜んで許可するか決めるということです。
2.私の体は私の体であり、それは私のものです!
私の体は私の体であり、それは私のものです!誰かにキスしたりハグしたりしたくない時は、「ノー!」と言って、代わりにハイタッチしたり、握手したり、肘タッチしたりもできる。自分の体のボスは私。私の言うことに従うのよ!
3.早期の警告サイン
怖いと感じたり、危険だと感じたりすると、大量に汗をかいたり、お腹が痛くなったり、全身が震えたり、心臓が激しく鼓動したりします。こうした感覚は、私の「早期警告サイン」と呼ばれています。もし何かについてこのような気持ちになったら、すぐに安全チームの信頼できる大人に伝える必要があります。
4.プライベートパーツ
私のプライベートパーツとは、水着の下にある体の部位です。口もプライベートパーツです。私はいつも自分のプライベートパーツを正しい名前で呼んでいます。誰も私のプライベートパーツに触れたり、触ったり見せたり、写真を見せたりしてはいけません。もしこれらのことが起こったら、すぐに私の信頼している大人に知らせます。
5.秘密にしなくていい
私は「秘密」は守りません。守るのは「サプライズ」だけです。だって、サプライズはいつかちゃんとみんなに伝えられるものだから。もし誰かに「秘密にして」と言われて、それが私を嫌な気持ちや不安な気持ちにさせたなら、すぐに信頼できる大人に話します。
どの国でも共通しているのは、「プライベートゾーンを知ることは、恥ではなく尊重して伝える」という姿勢です。
「体を守ること」は防犯教育の一部であり、子どもの未来を守ることと同義!
子ども自身が生涯尊重されるために知るべき知識なんです!!
ただ、我々大人は子どもの頃プライベートゾーンについてなんて教わっていませんよね。
だからどうやって教えたらいいかわからなくないですか?
自信がない方は、ご安心ください!
11月1日(土)に、護身術と合わせたセミナーを開催します!!
セミナー開催のご案内
2025年11月1日(土)13:15~14:45まで都内某所にて性教育セミナー開催します。
講師は前半は私「ゆう」が担当します。
元保育園の先生+娘2人を持つシングルマザーだからこそ、身につけた性教育の知識と指導してきた実践スキルがあります。ワークショップも予定しており、自分の体のプライベートゾーンについて理解を深めることができます。
さらに後半は特別ゲストとして、護身術の先生もお招きしています。無理に戦う護身術ではなく、「いかに遠くまで相手から逃げきれるか」に焦点を充てて教えていただきます。直接会場でトレーニングもできますよ!
詳しくは下のリンクをご覧ください!
https://peatix.com/event/4602793
※オンライン配信もあり!
※残りの枠があと僅かなので、お早目にお申込みください!!
まとめ
性教育は、子どもが自分の体や気持ちを守る力を育む最初のステップになります。
特にプライベートゾーンの理解は、3~5歳から小学生の間に少しずつ積み重ねることが効果的です。
年齢に応じて伝える内容を変えることで、子どもは安心しながら自分の中にある心の境界線を学びます。
この中で重要なポイントは以下の通り。
- 3〜5歳:水着で隠れる部分は大切な場所と伝え、体への肯定感を育てる
- 6〜8歳:嫌なことは「NO」と言える練習を通し、自己主張の力を育む
- 9〜12歳:体の変化や心の距離を理解させ、「自分の体は自分のもの」を確認する
- 日常の会話や遊びの中で体の境界線や同意の考え方を自然に伝える
- お風呂で自分の大切な場所を洗う。
- 一緒にお風呂に入るかは、なるべく早めが〇。
こうした親との関わりを積み重ねることにより、子どもは自分の体や気持ちを守る力を少しずつ身につけます。性教育は早く始めることが重要なのではなく、日常の中で安心して話せる環境をつくることが肝心です。
親が自然に子どもを尊重する姿勢を見せることで、子どもは自分を大切にする習慣を学び、将来の防犯や人間関係にも役立てられますし、自尊心も守ることができます。
参考文献
国立児童安全局:https://www.childsafety.gov.au/resources/my-body-safety-rules
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