子連れでどこへ逃げる!?弾道ミサイルが発射された時の対応

<緊急時はこちら> 風邪・ケガ・災害の備え
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世界情勢は年々悪化していき、緊張状態の国が増えています。
もしも同盟国が危険な目にあえば、日本も明日は我が身。

それでなくとも日本は頻繁に隣国からミサイルが飛んできますし、巡視船は以前よりも頻回に航行。

私達は親として地震などの震災の対策だけでなく、戦争やミサイルが発射された時にしておくべき対策を知っておく必要があります。家族を守るため、そして特に小さな子どもたちの安心と安全を守るために、万が一の事態に備えた育児の対策や知識について、わかりやすく解説していきます。

今回は弾道ミサイルについて。
弾道ミサイルが日本国内に着弾する可能性が高い場合、小さなお子様のいるご家庭はなお迅速で的確な判断が必要です。

この記事では、万が一Jアラートが鳴った時の基本的な対応について始まり、避難方法や着弾した後の対応について内閣官房 国民保護ポータルサイトに紹介されている内容を元にポイントを交えて説明します。


基本知識|そもそもJアラートってなに?

「Jアラート」は、弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下する可能性又は領土・領海を通過する可能性がある場合に政府の指示により発動するサイレンです。

もしも日本の領土・領海に落下する可能性がなかったり、領土・領海を通過する可能性がないと判断した場合は「Jアラート」は使用しません。

また、領海外の日本の周辺海域(排他的経済水域(EEZ)等)にミサイルが落下する可能性がある場合はJアラートは使用しませんが、船舶・航空機に対して迅速に警報を発します。

Jアラートによる情報伝達は、国民保護に係る警報のサイレン音を使用します。

こちらのリンクから実際に流れる「Jアラート(国民保護に係る警報)」のサイレンの音を聞くことができます。
https://www.kokuminhogo.go.jp/arekore/shudan.html#siren

Jアラート |どう動けばいい?弾道ミサイルの落下予測地点で変わる対応

弾道ミサイルが日本に飛来する可能性があると判断した場合に、まず、弾道ミサイルが発射されたなどの情報を伝達し、避難を呼びかけます。
政府から「Jアラート」が発動されると、市町村の防災行政無線等が自動的に起動し、屋外スピーカー等から警報が流れるほか、携帯電話にエリアメール・緊急速報メールが配信されます。

Jアラートが発令した場合の対応は以下の通りです。
・「日本の領土・領海に落下する可能性がない」 又は 「弾道ミサイルが日本の上空を通過した場合」  ▶︎避難する必要なし

・弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下する可能性がある場合  ▶続報を待つ

「日本の領土・領海に落下する可能性がない」 又は 「弾道ミサイルが日本の上空を通過した場合」

▶︎避難する必要なし

他に追尾しているミサイルやミサイルから分離した落下物が日本の領土・領海に落下する可能性が無いことを確認したら、「弾道ミサイルが通過し、避難の呼びかけを解除する」と言った内容の情報を知らせてくれます。
この場合避難は解除されますが、不審な物を発見した場合には決して近寄らず、すぐに警察や消防又は海上保安庁に連絡しましょう。

弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下する可能性がある場合        

▶続報を待つ
続報として直ちに避難することを呼びかけるとともに、落下時刻及び落下場所について知らせてくれます。
屋外にいる場合…直ちに近くの建物の中、又は地下に避難しましょう。
近くに適当な建物等がない場合は、物陰に身を隠すか地面に伏せて頭部を守って下さい。
屋内にいる場合…できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動しましょう。

もしも迎撃により弾道ミサイルが破壊された場合

迎撃できた場合は、その旨をお知らせしてくれます。
ミサイルの破片の落下の可能性がありますので、引き続き屋内に避難しましょう。

弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下したと推定された場合

落下時刻及び落下場所について知らせる続報を伝達しますので、引き続き屋内に避難していて下さい。

Jアラート | 発動後にまず取るべき行動

ミサイルが着弾するのは、Jアラートが作動してから十分と時間がかかりません。
そのため迅速な行動が求められます。
避難にあたって基本的に抑えておきたい要点は3つ。

1:窓から離れる
2:鉄骨やコンクリートなど、頑丈な建物に避難する
3:テーブルや机の下に隠れる

若干地震の避難と似ていますね。
爆撃の衝撃から逃れること」これが一番我が身を守る術となります。
屋内にいる場合、屋外にいる場合とわけて見ていきましょう。

屋内にいる場合

窓やカーテンを閉める
衝撃波やガラスの飛散を防ぐため、窓やカーテンを閉じましょうカーテンが衝撃を多少吸収してくれるため、少しでも怪我を防ぐ効果があります。

内側の部屋に移動する
できる限り建物の中心部や地下室、または窓の少ない部屋へ移動しましょう。衝撃波や破片の被害を少なくすることができます。

テーブルや机の下に隠れる
小さな子供がいる場合は、なるべく強度のあるテーブルや机の下に入り、頭を守りながら身を縮めてください。厚い布やクッションで体を覆うのも効果的です。

屋外にいる場合

頑丈な建物の中に避難する
可能であれば近くの公共施設やコンビニ、銀行などの頑丈な建物に速やかに避難しましょう。駅であれば地下鉄や駅構内の頑丈そうな壁に身を寄せることをお勧めします。

近くに建物がない場合
建物に入る時間がなければ、地面に伏せて頭を守ります。カバンや布で頭を覆い、少しでも破片や熱線から体を守るようにしましょう。
住宅地にいる時…頑丈な塀に身を寄せて、頭部を守るようにしてしゃがみましょう。
・公園にいる時…コンクリートに身を寄せたり、遊具の中やベンチの下に身を隠す。
・農地…農業用水やコンクリート製の橋の下などに身を隠す。

③自動車運転中…速やかに安全な場所に停車し、車から離れる近くに建物がないため、その場で伏せて、頭部を守る。

④電車やバスに乗車中…窓から離れた中央に移動し、姿勢を低くして、身を守る姿勢をとる。

その他

・幼稚園・保育園にいる時…教室から窓のない廊下に出て、身を守る姿勢をとる。防災頭巾やヘルメットをかぶり、窓から離れて、身を守る姿勢をとる。

・小学校にいる時…窓から離れて机の下で身を守る姿勢をとる。

・オフィスにいる時…窓から離れた廊下に出て、身を守る姿勢をとる。または、机の下に身を隠す。

Jアラート | 移動が完了したら身を守る姿勢に入りましょう

いつ弾道ミサイルが飛んでくるかわからないため、日頃から家族で避難訓練として弾道ミサイルから身を守る姿勢を取り入れることは大事です。
大事なポイントは以下3点。
①爆発する方向、もしくは窓側に足を向けてうつ伏せになる。
②薬指と小指で目を覆い、親指で耳を塞ぐ。
③口は開けておく

ここはしっかり抑えておきましょう。
では一つずつ説明していきます。

爆発する方向、もしくは窓側に足を向けてうつ伏せになる

もしもミサイルがどこに着弾するかわかるようなら、頭部を守るために爆発する方面に足を向けてうつ伏せになりましょう。もし室内にいれば窓に足を向けてうつ伏せになると飛び散るガラスから頭部を守ることができます。

薬指と小指で目を覆い、親指で耳を塞ぐ

着弾の衝撃波による被害は
・眼球が飛び出る(眼球突出) ・鼓膜が破れる(鼓膜破裂) などが考えられます。
そのため、指をつかって顔面の被害を守りましょう。余裕があればタオルなどを目にあてると尚良いです。難しいようなら最低限耳を塞ぎ、目を閉じればOKとのことです。

③口は開けておく
なぜ口を開けておく必要があるかといえば、爆発による波や音波による内圧変化を軽減するためです。口を開けるだけで衝撃波の通る道を作ることができ、体内の圧力を分散させる効果があります。ただし、必ず爆発側に背中を向けていないと高圧の爆風が入って肺にダメージを負う危険性があるので注意しましょう。

ミサイル着弾後 |[閲覧注意]ミサイルが着弾したら現場はどうなるか

実際ミサイルが着弾したらどんな状況になるか、知ってるか否かでも大きく心構えは変わると思います。ウクライナやイスラエルの戦況の映像でイメージできる方は多いかもしれませんが、着弾直後は基本的に放映されません。

着弾したらどうなるか。
爆発による音や振動、建物の倒壊、火災や煙などは想像できますね。
もし人に被害が及べば、周辺はアンモニア臭に似た臭いに包まれることなになります。
加えて火災や爆発により焼けこげる臭い、各地で聞こえる叫び声。
視覚的な情報だけでなく、聴覚や嗅覚によっても衝撃を受け、パニックに陥ります。

衝撃により思考が停止するカウンターパニック、そして周囲の状況を確認することでセカンドパニックに陥る形となります。パニックになったらどうなるか、冷静に判断できませんよね。
アドレナリンが出た状態なので自分自身のケガにすら気が付きにくい特徴もあります。

ミサイル着弾後 |着弾したあとにとるべき行動

着弾したあとのは以下の行動を心掛けてください。

①安全な場所を見つける

・室内にいる場合:窓やガラスから離れる、丈夫な机やテーブルの下に身を隠す、建物の中心部や地下、できれば窓がない部屋に避難。
・屋外にいる場合:近くに建物があればすぐに中へ入る。建物がなければ、床に伏せる。

②呼吸器官を保護しながら移動する

ミサイルによる爆発や有毒物質の拡散が考えられる場合、ハンカチや布で口と鼻を抑えましょう。
防護マスクや即席のマスクが使える場合もありますので、準備しておくことが大切で行う

③自分の損傷確認を行う

自分自身の損傷を確認する際は、焦らず落ち着いて、全身を順番に点検することが重要です。以下の手順に従って確認してください。

1. 意識と呼吸の確認

意識がはっきりしているか
頭がぼんやりしていたり、集中できない場合は、頭部外傷やショックを疑います。
深呼吸して、息苦しさや胸の痛みがないか確認しましょう。

心拍や脈拍
動悸や脈拍が乱れていないか、手首や首(頸動脈)で軽く触れて確認しましょう。
動悸や脈拍が乱れている場合、通常の60~100回/分の規則的なリズムとは異なり、速くなる(頻脈)、遅くなる(徐脈)、または不規則(不整脈)になることがあります。
動悸を感じる場合、胸の中で心臓がドクドク強く跳ねる感覚があることも特徴です。

2. 5分で行う損傷確認

まだ状況が危険な場合があるので、損傷確認は短い時間で行います。生命に関わる重大な損傷を素早く見つけることを目的に、最低限以下の部位を重点的に確認します。

最低限確認する順番

頭部(意識と出血、視覚や痛みをチェック)
胸部(呼吸の異常と外傷をチェック)
手足(骨折や感覚の異常がないか動作確認)
腰・背中(動きや感覚に問題がないかチェック)

【①頭部】
確認ポイント
✅出血、腫れ、変形がないか ✅意識がはっきりしているか ✅視界の異常やめまいがないか
方法
鏡やスマホカメラを使い、頭皮や顔を確認。自分で触り、痛みや異常を感じないかチェック。

【②胸部】
確認ポイント
✅胸に打撲痕、腫れ、出血がないか ✅呼吸時の痛みがないか ✅呼吸が浅くないか、苦しくないか
■方法
軽く胸を押さえて痛みがないか確認し、深呼吸をして異常がないか確かめる。

【③手足】
確認ポイント
✅出血、変形、腫れがないか ✅指先や足先まで感覚が正常か ✅手足を動かせるか 
■方法
両手両足をゆっくり動かし、痛みがないか確認。片手で反対の手足を触り、感覚に異常がないかチェック。

【④腰部・背中】
確認ポイント
✅腰や背中の腫れや痛みがないか ✅しびれや感覚異常がないか
■方法
背中や腰を軽く押してみて痛みや異常がないか確認。

【腹部
確認ポイント
✅腫れ、打撲痕、出血がないか ✅腹部を軽く押して痛みがないか
■方法
指で軽く触れて圧痛(押すと痛むこと)がないか確認。

\ 重要なポイント /
危機的な状況下において、損傷確認は安全な場所に隠れて短時間で行われることを求められます。
まず「生命の危険がある損傷(出血、呼吸、意識障害)の確認」最優先とし、短時間で完結させるため、「目視、触診、簡単な動作テストに絞る」、そして痛みが強い部分は無理に動かさず、可能な限り固定して医療機関へ行きましょう。

緊急時!損傷した部分を固定する応急処置

大阪府医師会-骨折時の応急処置

※傷がある場合は先に傷の応急処置をしましょう。
【やり方】
①副木になる板や傘、雑誌、毛布、定規などを見つけましょう。
②骨折部の上下の関節を含めて副木で固定します。
③包帯は副木が動かない程度に、きつすぎず、ゆるすぎずに巻きましょう。

④自宅に戻ったら…汚染を防ぐ

万が一ミサイルが近くに落下した場合、放射線や化学物質が空気中に漂う場合があります。
以下の方法で体や呼吸を保護しましょう。

窓と換気口をしっかり閉める:特に子供のいる家庭では、空気中の有害物質を吸い込まないように、できる限り外気との接触を遮断します。

②服を着替える:外に出ていた場合は、衣類に放射性物質が付着している可能性があるため、新しい服に着替えるか、体をタオルで拭き取りましょう。

水で体を洗う:顔や手など露出している部分は水で洗い流すことで、放射性物質の除去が幾分かできます。

⑤ニュースや公式情報に従う

ミサイル落下後もニュースや行政機関からの情報を随時確認しましょう。特に避難指示が出た場合は、指示に従い、移動を控えつつ安全な場所で待機します。子供が飽きないように、事前におもちゃや絵本を用意しておくと、落ち着いて待機しやすくなります。

子連れで避難する場合の2つのポイント

突然サイレンが鳴ったり、慌ただしく逃げる大人たちを見て、普段と違う様子に子ども達は大きな不安を抱きます。大泣きして移動に手間取ったり、正確に情報が聞き取れない、なんてことがないように大人は冷静な対応が求められます。
家族全員が安全に避難できるように以下のポイントを覚えておきましょう。

① 冷静さを保つ

子供は緊急事態に敏感で、大人の行動をよく見ています。大人が冷静に行動することで、子供も安心しやすくなります。落ち着いた声で状況を説明し、「ここでじっとしていれば安全だよ」などと簡単な言葉で伝えましょう。

② 非常用持ち出し袋の準備

日頃から、子供の分も含めた非常用持ち出し袋を用意しておきましょう。中には以下のようなものがあると便利です。子どもがある程度大きい場合は子ども用の非常用持ち出し袋があってもいいかもしれません。

  • :最低でも500mlの水を人数分。
  • 食料:すぐに食べられるお菓子やカロリーメイトなど。
  • 子供の必需品:ミルクやオムツ、簡易毛布、予備の服など。
  • 救急用品:応急処置用のバンドエイドや薬など。
  • マスクとタオル:放射線や粉塵の吸い込みを防ぐために。
  • お金:現金でお札と小銭、それぞれあると◎。

ミサイル攻撃に備えよう!日常生活でできること

ミサイル攻撃は突然発生するため、日頃からの備えが重要です。特に小さな子供がいる家庭では、次のようなポイントをチェックしておくと安心です。

日常生活での備え①:避難訓練

たとえば「ミサイルが発射された時点で自宅にいる場合」はどう行動するか確認しておきましょう。

①戸棚を壁際に寄せる
②雨戸やカーテンを東側から閉める

北朝鮮から飛んでくるミサイルは西側なので、西側に足を向けましょう。頭部を守る為に東側から雨戸やカーテンを閉めていくと良いでしょう。
③ゴーバッグを持ってベッドの脇に伏せる

他にもこんなことを話し合うのも良いかもしれません。
・誰がどこに伏せるのか ・どういう向きで伏せるのか ・誰がどの荷物を持つのか ・脱出経路はどういうルートか

細かく決め、定期的に訓練することで、いざ非常事態に陥っても体が思考を助けてくれるようになります。家族で共有して、協力して行動しましょう。

日常生活での備え②:避難場所の確認

自宅や頻繁に行く場所の近くで、安全に避難できる場所を確認しておきましょう。
ショッピングモールや駅、役所など、しっかりした建物を把握しておくといざという時に慌てずに済みます。

日常生活での備え③:緊急連絡先の共有

家族や親戚、近所の人と緊急連絡先を共有しておくことも重要です。
大人がそばにいない場合でも、子どもが誰に助けを求めるべきか分かっていると、より安心して行動できます。幼児の場合は親の連絡先を覚えるのは難しいので、連絡先が記載されているカードなどを持たせることをお勧めします。小学生に上がれば親の情報は覚えられるので、「親の名前、電話番号、住所」は言えるように日頃から練習すると被災時にも役に立ちます。

まとめ

弾道ミサイルの脅威については基本的にあまり考えたくない内容ですが、
万が一に備えて家族と一緒に対応方法を確認しておくことは、命を守るために重要です。
今回抑えて欲しいポイントは以下3つ。

  1. アラートが鳴ったら冷静に対応し、速やかに屋内や建物中心部に避難する
  2. 子供を安心させ、身を守る姿勢を維持する
  3. 日常的に避難場所や防災訓練への参加を心がける

特に3つ目がポイントです。
非常時に迅速で冷静な対応をするためには、日頃から避難訓練として備える必要があります。
家族と話し合い、災害や緊急事態への意識を共有することで、緊急時に落ち着いて行動する力を養いましょう。

たとえば、勤め先で緊急事態が発生した場合、通勤電車内で起きた場合、深夜に自宅で寝ている際に起きた場合など、さまざまな場面を想定し、それぞれに適した行動手順を考えておきます。このような事前のシミュレーションは、実際の緊急事態での冷静な行動につながります。

特に、ミサイルが着弾した場合は、爆発音や振動により動揺して初動が遅れる可能性があります。しかし、事前に準備をしておくことで、冷静さを保ち、次に何をすべきかを明確に判断できるようになります。この差が、命を守る上で決定的な違いを生み出すのです。

日頃の準備には、防災用品の確認や避難場所の確認、連絡手段の共有なども含まれます。「もしも」のときのために、自分と大切な人の命を守る準備を始めましょう。

参考文献:
消防庁のホームページ(全国瞬時警報システム(Jアラート)の概要)
大阪府医師会:骨折時の応急処置
国民保護ポータルサイト:弾道ミサイル落下時に取っていただきたい行動の例(避難訓練の場面から)

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