「子どもが薬を飲んでくれない!」
この悩みは親として切実に解決したいもの…
子どもが嫌がるのに飲ませないといけないのは心が痛みますよね。
加えて無理に飲ませれば「余計に薬が嫌いになるのでは?」「信頼関係が壊れるかも…」と不安に駆られます。
かといえ、飲めせなければさらに容態が悪化するかもしれないし…
スムーズに飲んでくれたら、どれだけ安心するか!!!
今日は看病をがんばるママやパパ達の悩みを解決すべく、薬を飲めるようになるコツについて配信します!
病院でも実施している内容も併せて紹介しますね
おすすめ!薬と相性のいい食べ物・飲み物
薬との相性がいいオススメの食品①:ヨーグルトやフルーチェ
薬の苦味を誤魔化す THE 定番。
病院でもよく自宅からヨーグルトを持参してもらうなど大活躍です。
ヨーグルトやフルーチェは酸味や甘味で薬の苦味を誤魔化せます。
ただし、ヨーグルトはプレーンなどの真っ白な場合は色でバレることもあるので、フルーツヨーグルトなど色のついたものを特にオススメします。
普段あまり食べないヨーグルトだと味の変化にもバレにくいかもしれません。
パッケージに好きなキャラクターがいると、視覚的な効果があり、飲む気持ちが高まりそうですよね!
薬との相性がいいオススメの食品②:アイスクリーム
アイスを食べると舌が冷えて味覚が麻痺します。
そのため、お薬を一緒に口に入れても苦味を感じにくいです。
特に冷たさを感じるシャーベットタイプがオススメ!
普通のクリーム状のアイスも良いのですが、薬との相性はあります。
例えばインフルエンザの治療に用いる「オセルタミビル」はバニラ味と相性が悪く、混ぜるとかえって変な風味になって飲みづらくなります。アイスを試したい場合は薬剤師さんに相談してもいいかもしれません。
薬との相性がいいオススメの食品③:チョコレート、ココア
味が濃く、特に酸味の強い薬を隠しやすいです。
市販の「おくすり飲めたね」はチョコレート・ココア味があり、苦味の強い抗生剤でも緩和することができます。
市販の服薬補助ゼリー(野菜ジェル・おくすり飲めたね!など)
市販の服薬補助ゼリーは、薬を混ぜすぎずに挟み込むようにして与えるのがコツ。
粉薬をゼリーで包み込むようなイメージですね。舌に粉薬がつくと苦くなるので、少量ずつ包み込み与えるのがベストです。
野菜ジェルはSNSでも話題になり、小児科内でも効果が高いと評判です。
野菜の苦味もあるので、薬の苦味に気付かれにくく、さらに栄養も摂取できて一石二鳥!
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ほかにも
・コンデンスミルク ・ピーナッツクリーム ・味噌汁、ポタージュ、のりの佃煮 ・バナナ なども服薬補助食品として使われることもあります。いずれも甘味が濃く、薬の苦味を隠しやすい特徴がありますね。
形状別の飲み合わせとコツ
シロップの飲み合わせとコツ
シロップの場合、
・飲ませる量を凍らせて与える
・シロップをアイスにかける
・パンやカステラ、ドーナツなどに染み込ませる
などという裏技もあります!
シロップ剤が直接舌に当たらず、見た目も圧迫感がないので口に入れやすくなります♪
粉薬に合う飲み合わせとコツ
粉薬の場合は、これ!!!
国立成育医療研究センターが紹介している「粉薬と服薬補助食品の飲み合わせのご紹介」
https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/medicine/210330.html
この一覧を見れば、一目で処方された薬と相性のいい補助食品がわかります!
PDFでDLできるので、一家に一枚あると安心ですね。
なぜ国立成育医療研究センターがこんな大変な思いをして一覧を作成したか。
飲み合わせが悪いと、薬がさらに苦くなったり、効果が薄れることもあるから。
薬は飲み合わせ次第で飲みやすくなります!
苦手を克服できるかも!
錠剤を飲む時のコツと裏ワザ
錠剤の場合は基本的に味がしないので飲み合わせは省略します。
飲み込む時のコツは、
・食べ物を飲み込む直前に錠剤を口に入れ、食べ物と一緒に飲み込む
・ゼリーやプリンなどなめらかな食べ物と一緒に飲む
このとき錠剤を食べ物ではさむようにして飲ませるとよいでしょう。
服薬補助ゼリーも錠剤を飲ませる時使うことができます。
\ ひとくちメモ /:錠剤を飲み込む練習はどうやるの?
普段食べているおかずよりも小さいであろう錠剤ですが、いざ飲み込めと言われると食べ物じゃないので慄く子どもはいます。そんな時は事前にラムネや砕いたチョコレート、小さな氷などで飲み込む練習をすると効果的です◎
知っておこう!子どもが薬を嫌がる3つの理由
そもそもなぜ子どもは薬を嫌がるのでしょう。
この背景を知っていることで、より子どもの気持ちに寄り添うことができます。
①薬の味や匂いが苦手だから
まず一つ目は「薬の味や匂いが苦手だから」
特に苦みや独特な風味は子どもの敏感な味覚には強く感じられます。
それでもあまりにも過敏じゃない?と親は思いますよね。
ですが、実は子どもは防衛本能として味覚が敏感になっているのです!
\ ひとくちメモ! /子どもは大人より味覚が敏感なのは、生き残るため!
子どもの味覚は大人と比べて非常に敏感です。
生まれた時点で既に味覚は発達しており、生後3ヶ月ほどがピークになります。
特に味を感じる感度は苦味が一番強いのですが、苦味は自然界では毒性のある物質を示すことが多いため、成長段階である子どもが危険なものを避けるために苦味に敏感であると考えられています。子どもの体は苦味に対して強く反応して不快に感じるのです。
②飲み込むのが怖いから
二つ目の理由、それは「飲み込むのが怖いから」
子どもは大人と比べて喉が細く、舌をうまく使えません。そのため、錠剤やシロップを飲む感覚に慣れていない場合、飲み込むこと自体が怖かったり不快だったりします。
③飲む理由がわからないから
三つ目の理由は「飲む理由がわからないから」
「なぜ飲まなければならないのか」理解できず、飲むのを嫌がることがあります。
なぜ飲まなければいけないか?
君が風邪を引いているからだよ?
とツッコミたいところですが、
未来をイメージする機能をもつ脳の一部:前頭前野が十分発達していないから、
薬を飲まなかったらどんな結果を招くかイメージがわかないんです。
大人は「薬を飲めば楽になる」とわかってるから飲みますが、
子どもはメリットを感じないからこそ、なかなか飲もうとしないのです。
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以上3つの理由がなぜ子どもが薬を飲もうとしないかの主な理由です。
子どもに薬❙飲ませる際には、子どもの味覚に配慮して、薬の形状や味を工夫することが大切です。
年齢別|お薬が苦手な子対策!
0~1歳の場合
・親の不安が伝わらないようにする
・窒息しないように頬に薬を注ぐ
飲ませる方法
■飲ませ方①
①粉薬に数滴の水を加えて、ペースト状に練る。
②練ったお薬を指先につけ、口の中に塗りつける。(舌は味を感じるので避ける)
③薬が口の中に残らないように、飲み物を飲ませる。
■飲ませ方②
①粉薬に少しずつ水で溶かして液体にする
②①をスプーンやスポイト、哺乳瓶の乳首を使い、頬の内側に少しずつ注ぐ
③薬が口の中に残らないように、飲み物を飲ませる。
※哺乳瓶の乳首を使う場合、穴が狭く、お薬が十分に出ないことがあるので、
穴を少し大きく開けた乳首を別途用意しておくと◎!
★離乳食が始まっている場合は、甘いペースト状の食べ物(りんごペーストやバナナ)に薬を混ぜて与えるのも効果的です!
1~4歳の場合
・飲み方を自分で選んでもらう
・飲めなくても脅さない
■飲み方を自分で選んでもらう
「スプーン、シリンジ、スポイトのどれで飲む?」と選択肢を示して、子ども自身に選んでもらいましょう。次に、薬を準備して飲むまでの間「薬をスプーンに載せる係」や「スポイトを押す係」など役割を与えて能動的に飲めるように服薬に取り組めるようにします。そして、飲めたことと、手伝ってくれたことの両方を褒めましょう。
■飲めなくても脅さない
飲めなくても「注射してもらうよ!」と脅して恐怖心を植え付けたり、「お兄ちゃんは飲めたのに、なんで飲めないの?」などと兄弟で比較すると自尊心を傷つけるのはやめましょう。怖い気持ちや否定的な気持ちになると薬をさらに嫌い、病院や薬に関する場面で苦手意識が高まります。
飲ませるコツ
■遊び感覚で飲ませる
・スポイトやストローを使い、「お薬ジュースだよ」と遊びの要素を加える。
・カウントダウンしながら飲む
■食べ物に混ぜる
上記参考。味の相性を考慮した上で与えましょう。
5歳以上の場合
・お薬を飲む理由を伝えよう
・嫌な気持ちにはしっかり寄り添う
■お薬を飲む理由を伝えよう
「薬は病気のバイ菌をやっつけてくれるんだよ」「これを飲むと早く元気になれるよ」と、薬の重要性を簡単に説明します。薬を「良いもの」「味方」として認識させることで、抵抗感がなくなってきます。
もし子どもが学童期に入っていたら、身体の仕組みや病状、薬効などのつながりを具体的に順序立てて説明すると理解がより深まります。子どもがどこまで理解して、どこに疑問を持っているかを確認すると自分の病気とも向き合えるようになります。
■薬が嫌な気持ちにはしっかり寄り添う
まず「薬が苦手」「飲みたくない」これを主張することは悪いことでしょうか。自分の気持ちに嘘偽りなく気持ちを伝えてくれるのです。大切なのは、まずその気持ちを受け入れてあげること。大好きなママやパパが自分の気持ちをわかってくれた、寄り添ってくれたことで背中を押してもらえます。
「そうか、薬が嫌なんだね。どうしたら飲めるかな?」と共感した上で対応策を聞いてみると能動的に飲めるようになります。
ほかにもある?薬を飲ませる時のコツ
盛り上げて飲ませる
ものすごい盛り上げて雰囲気を楽しくすると薬を飲むこともあります。
薬を混ぜた薬を一口あげた時、
「あれ?このヨーグルト、いつもと味が違うな?」と子どもが疑う顔を一瞬でも見せたものなら、
「美味しいね!このヨーグルト!大人の味!」と一緒に食べるのも一手。
(ただし、大人は薬が入ってないものを)
子どもは勢いに圧されて「あ、これ美味しいのか」と思い込んで飲めるようになります。
薬を飲めたら褒める!
お薬を上手に飲めたときはほめてあげましょう。
「すごいじゃん!薬を飲むのってドキドキするよね、勇気出して飲めたんだね!」と具体的に褒めてあげると、子どもは嬉しい思い出となり、次回のやる気へと繋がります。
お薬を飲めないとつい気持ちが焦って毒を吐きがちですが、もちろんマイナスです。
子どもは飲もうとがんばって向き合っています。
自分で飲む準備が整うまで根気よく待ってあげると、薬への恐怖心も和らぎます。
まとめ
いかがでしたか?
薬は飲みやすくなるように日々進化していますが、まだまだ苦手意識が高い子が多いのは事実。
感染症が流行っている今だからこそ、薬を飲めるようになる裏ワザは必要だと思います。
しっかり服薬してもらい、症状を緩和させてあげたいですよね。
ご紹介した方法でも飲まない場合は、パパやママの負担を減らすために、医師や薬剤師に相談してみてもいいかもしれません。 「少しずつ進めばいい」と心に余裕を持って、一緒に薬に向かい合っていけるといいですね!
参考文献:https://caps-clinic.jp/drysyrup-syoni/
https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/medicine/210330.html
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